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2014年11月 8日 (土)

穂谷川をあるく(2) 横峯越-穂谷里山

2014年10月30日



 穂谷川上流は歩くにはイマイチだったので、もっと穂谷らしい所を歩きたいと思います。
 穂谷は2009年に「にほんの里100選」に選ばれていて、穂谷の水田(棚田)、池沼(溜池)、里山がその構成要件となっています。WEBでもいろいろ探訪記が出ていますが、コスモス園とか、圃場整備したあとの田んぼを見たりしていて、「それは本来の里山と違うやろ」と。場所も、写真を見ると、穂谷集落や、枚方の野外活動センターに登るえびこ道周辺が多くて、違うとは言えないまでも、核心をかすっているだけな感じがします。しかし、穂谷で活動しているNPOや市民団体などは、さすがに核心部である穂谷の奥の谷を歩いているようです。

Pa303159
◆穂谷の奥の谷最奥部

 ボクは横峰越を越して、尾根道を通って穂谷へ降りるケースが多いのですが、もっと穂谷の山里の核心を歩いてみたいというのが今回のテーマです。
 さて、横峰越も、棚田、溜池、里山はなかなかのものですが、この横峰越を歩いた後、穂谷の奥の谷に直接降りることはできないかな。そうすれば、違う里山を二度楽しめる。穂谷の尾根筋を最後まで歩いて、後戻りする形で穂谷の奥の谷にも行けますが、ちょっと重複感があります。

 そこで考えたルートは・・・
私市-尺治川ーくろんど園地-くろんど池ー(場合により、大和傍示-天王道)-高山狭戸の谷-横峰越・・・尾根下降・・・穂谷奥の谷-穂谷
こんな感じです。

より大きな地図で 穂谷奥の谷 を表示

 ここで、穂谷の里山の核心部の谷は固有名詞を知らないので、ここでは「穂谷奥の谷」としておきます。
 穂谷奥の谷にどうやって降りるかですが、地図から(1)三国境のピークから西北に降りる尾根、(2)三国境から天王への山道が東に折れ曲がる地点から西に降りる尾根を探索することにします。

■尾根の下降ルート(地理院地図)Yokominene


1.高山狭戸の谷から横峯越

 いつものように私市から入って行きます。尺治谷入口の広場を10:10に通過。今日もアプローチは長いので快速で登って行きます。月の輪滝に先客。20人くらいのグループが2組。ダンゴです。平地に登ってから追い抜かさせてもらいましたが、追い抜きにかかった途端、チリチリチリ・・・・とベルの音がしました。そして中間から「道開けて」の声。どうやら最後部のリーダーが合図して、中間の先達が声をかけるようです。うまくできてる。きちんと訓練された山の会のようでした。感謝して追い抜き。
 スイレン池の休憩所も混雑の予感がしたので、パス。先を急ぎます。

■イルカ石通過(10:49)
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■河内大和国境(10:51-11:04)
ここで足指のテーピングがてら休憩しました。外反母趾で痛い。
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■くろんど通過(11:12)
今日も結構な人出でした。抹茶ソフトおいしそうだったけど。
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 高山狭戸から谷に入ります。谷の名前が分からないので、仮に「狭戸の谷」としておきます。このところここを通過してばかりですが、そろそろじっくり見ておかなければ・・・

■休耕田
地力保持のため大豆を植えてます。
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■棚田
谷の下を見ています。
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■溜池
赤い藻が大繁殖していました。
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■リンドウ
かなり谷を上がってきていますが、花が少ない気がします。花はもっと下、人里に近い方が多かった。ツリガネニンジンの花盛りでした。
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■秋の実ニ題
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■農小屋と小路
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■また溜池
まもなく横峯越の道に合流します。
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11:57、横峯越えに合流しました。お気に入りの尾根街道です。

■冬支度
モミ殻を撒いています。この時期よく見られる光景です。
正面のコナラはナラ枯れでなくて良かったけれど、右手の松枯れがあります。そういえば、当家の40年くらいの松とイナカの大松もマツノザイセンチュウにやられました。
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■秋野菜
何でしょう?実は昨年も同じ日にここを訪れていて、同じような野菜が植えてありました。しかし、周囲の木々ははまだ緑が多い。昨年は少し黄葉が来ていましたが・・・
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■ナラ枯れにやられました
幼樹が再生するでしょうが、長い時間がかかります。それまで、こんもりとした森の形がイビツになる。
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■そろそろお昼にします(12:04)Pa283008

■狭戸の谷と生駒
ここでゆっくり休憩します。狭戸の谷も穂谷の谷に負けず劣らずよい谷だと思いますが・・・Pa303112

よく見ると生駒の左手に葛城も見えるP1040474


2.尾根を下る

 12:27、出発します。尾根を下る前に、穂谷川のもう一つの水源を見に行きます。農道と山道の分岐を左(西)にとり、小さな峠を越えます。

■水源の池
ハウスの左手に小さな池がありますが、そこが穂谷川水源の一つ。その向うにもう一つ小さな池があります。樹林に囲まれていたので写真はなし。
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下の池から少し下って行くと・・・野菜畑
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 道は下に続いていますが、通せんぼがありました。

 もとの三叉路に戻って、山道を天王方面に向かいます。

■地蔵の辻(12:45)
山道が東にカクッと曲るところを過ぎると、地蔵さんが安置されていて、三叉路になっています。
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 上の写真の道は、天王から尾根に上がってくる道ですが、その道をまっすぐ西に向かうと、いかにも峠らしい切れ込みがあります。地理院地図では、ここから度って尾根づたいに西の穂谷奥の谷に下る破線路が書かれています。ここを下ってみよう。

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■少し入ってみましたがササブッシュ
地図では尾根筋のやや下に破線路があるので、谷の方を覗いてみましたが、ブッシュ(左写真)。少し尾根筋を下ってみてもササブッシュ(右写真)です。踏み跡があるようで、ない!
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かといって、尾根筋もブッシュ。無理やり行けば通過できそうですが、やめました。
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 地蔵の辻に来る道すがら、三国境の北西尾も根見てみましたが、そちらのほうが歩きやすそうだったので、引き返します。

■いかにもここから入れというようなサイン(13:00)
三国境のピークの少し北です。
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入って行くと、三国境のピークから延びる尾根に合流します。歩きやすそうな尾根です。
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■ゆるやかな小丘ピークを右(13:04)
地図の記載通り、小さな丘が現れ尾根が分岐します。ここは地図通り右(北東)方向です。
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■あとは尾根筋を忠実にたどる
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■もう尾根先まできています(13:18)
木々の間から池と小屋の屋根が見える。下のほうでオバチャン2人がしゃべっているのが聞こえます。かなり大きい声だ。
尾根先は土砂が堆積したところで、ここに滑り降りました。
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■ブッシュを掻き分けると道に出た(13:24)
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■降りた先は別天地(13:26)
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 左手の尾根をおりてきました。谷の先に見えるのが三国境の尾根です。あっけなく降りられました。夏場はともかく、秋~春先までは簡単に通過できます。これで、横峯越から穂谷奥の谷へのルートが確認できました。
 不思議なことに、ここに降り立つと、オバチャンの声がピタリと止んでしまいました?どこへ行ったのか?少しうろうろしてみましたが、どこにも見当たりませんでした。

 周囲は小広い盆地状になっていて、ここも穂谷川上流の一つです。地図を見るとP262の西側で穂谷川に合流します。

東方向
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左手の尾根先には山に入って行く道がありました。地蔵の辻の所から、尾根を降りてくる道も良くさがせばあったのかも知れません。次回の宿題ということで・・・

南方向
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北方向
穂谷へ降りて行く道が見えています。
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 静か、かつ明るい盆地です。茫漠としたブッシュやイノシシが掘り返した場所もありますが、田んぼもあって、まだ稲刈りがすんでいないところもある。まさに里山、別天地です。なかなか気に入りました。11月末の黄葉の頃、あるいは花が咲く頃にまた来てみようと思います。楽しみです。

3.穂谷奥の谷を下る

■別天地を後に(13:39)
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■切り通し
かなりの尾根を切り通しています。右は切り通しを通過しての振り返り写真。
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■また盆地が開けます(13:43)
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 ここも穂谷川の水源の一つでしょう。ここを遡って行くと、尾根筋の道の朱智神社別れあたりに至る。

■また小さな峠を越える
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穂谷の奥の谷は、一本の谷になっているのではなく、東の尾根から流れ落ちる小さな谷が何本も西を向いてくだっていて、小さな支尾根で仕切られた小盆地が点々と開けているのでした。その支尾根を乗り越して道は続いています。

■谷あいの段々畑と山裾を走る道(13:49)
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畜産t団地への北側の登り口あたりまで来ています。

■コナラとマウンド(13:54)
コナラの木が根本のマウンドとともに残されている。こういう気配りが里山の美しさを生む。穂谷の人たちの美意識は相当なものだと思う。効率のためだけならば取ってしまうでしょう、ところが、そうは決してしない。このスピリットを現代人は失ったのだと思う。このスピリットこそ「レガシィ」というものでしょう。これは受け継ぎたい。
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■うねりながら続く棚田の小路
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■迫りくる残土置場(13:58)
先日、トンネルあたりから見た残土置場です。おそらく、小さな谷あいに耕作をしていたんでしょうが、土砂崩れとか後継者なしなどの理由で売ったのでしょう。売ったが最後、こうなる。
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 今、成長戦略として、農地の流動化が議論されているようですが、議論している人のスピリットがどうなのか?信用できませんね。おそらく耕作しやすい土地は使うけれども、そうでない土地は処分するのでしょう。効率一点張りですから。そうなると、こんな形になるのは目に見えている。ボクもイナカの土地や家は処分していません。買いにきた業者もあったけれども、いかにも「悪徳」らしい言動をする人がいて、信頼できません。なかにはまじめそうな業者もいたんだけれども、転売されたらどうしようもない。こんな姿にはしたくないので処分はしていないけど、いつまで持ちこたえられるかです。

■お口直しに
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■一見のどかな谷ですが・・・(14:02)
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 GoogleMapの航空写真を見ればわかると思いますが、正面の山の向こう側は大規模な伐採が入っています。ちょうどトンネルを出て、旧道にロープで通せんぼしていたあたりです。「トラック出入り」と書いてあった後背の山あたりです。おそらく残土置場になるのでしょう。早晩、人工の山が出現すると思います。にほんの里100選とか、環境省のモニタリング地点とか言っていますが、なんのことはない、穂谷川流域も穂谷の東の府道沿いのようになるだろうと・・・・

■尾根道が合流し小さな峠を越える(14:06)
ここを降りて行けば穂谷の村に入ります。
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 穂谷の奥の谷の風景はよかったけれども、悲喜交々。道端のコナラを残す穂谷人のスピリットを受け継いでゆくことが必要なことは間違いないようです。

(つづく)

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2014/11/9:誤字訂正、記事追加

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コメント

最高です! 期待以上の紀行文!
実は私は今、足を骨折しまして何処へも行くことが出来ません。
もし出来ることなら御一緒したい気持ちです。
これから黄葉、紅葉が進んで良いでしょうね。御写真、とても良く、家に居ながらして、そこへ行った気分にさせて頂いています。
穂谷は遠縁の親戚も住んでいます。近くにぼう大学のキャンパスが出来て開発が進んでいますね。また近いうちに貴重な里山が破壊されるかもしれません。なんとかならないのでしょうか.....。
兎に角、これからも、よろしく! です。

投稿: エセル | 2014年11月 9日 (日) 11時40分

いつもありがとうございます。昨晩は息切れして途中で終ってしまいました。続編を追加しましたのでよろしくどうぞ。これから穂谷川平地編に移ります。

投稿: walkin | 2014年11月 9日 (日) 15時50分

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